今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成30年3月 『平昌オリンピックに学ぶ』

 大和では お水取りが終わらないと 春は来ない と申します。
 本日より愈々お水取りも始まり境内も次第に春めいてまいりました。
 多くの感激・感動そして 学びを頂いた 平昌オリンピックも 無事に終わりました。世界各国から出場された すべての選手に対し 心からご賞賛と感謝を申し上げます。そんな中で 選手の皆さんが凄いなぁ と感じたことが2つあります。
 1つは 自分自身に対して 一切の妥協をも許さないということ。もう1つは 仲間をとても大切にされている ということです。
 これを神さま事になぞらえると 神さまの事に対して 何かしら気づきがあるのに 何もせずそれをなおざりにして流してしまう事は 罪になります。気づいた事に対して 言い訳をせず即行動に移す事が とても大切です。
 選手たちは 一切の妥協を許さず 常に自身を極限状態にまで追い込んで 練習を重ね本番を迎えます。そして よい結果が得られなかったとしても 決して言い訳をせず 自身の心身の技量を認めます。実に潔いのであります。
 つまり 言い訳は 本来の使命を その人から 遠ざけます。
 又試合後のインタビューには 支えてくれた全ての方々に 感謝のコメントをされます。つまり 仲間を大切に想われているのです。
 例えば 学校のクラスメイトや家族や会社の上司・同僚・部下なども 仲間といえます。
 大和言葉で「なかま」の「な」は和やか・調和を表し 「か」は風・神を表し 「ま」は時空間を表します。つまり「なかま」とは 心を合わせて時空を共有する人たちのことなのです。
 では 心を合わせるには 何が大切かといえば 1つのことを共有している人たち 1人1人が それぞれ目の前の出来事に 自分が感じたことを すぐさま精一杯の行動に努めることであり そうすることにより 真の心を合わせることができるのです。人は 往々にして 言い訳をしたり 周りからよく見られたいとか 認められたいと考えがちですが この考えのみを先行させると 精一杯ということにつながりません。
 選手の皆さんから 気づき・学びを得て 感激・感動・感謝を頂いた平昌オリンピック。皆様方には 今月もお元気に そして ご自身の周りの方々と 真の心を合わせながら 日々精一杯お過ごしくださいます様 お祈り申し上げます。

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