今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成30年6月 『人も光合成をする!?』

 6月 水無月 雨の時期に入りました。大和言葉であめの「あ」は解放であり 天を表し 「め」は芽吹き・恵みであり 「あめ」は天の恵みという意味です。
 しかし 雨が続くと うっとおしいと感じがちになります。1つには この時期 夏至に近い甲子日が基準になる 陽遁陰遁で 大きく気の流れが入れ替わる変わり目が符合する時期でもあるからで ちょうど昨夜が 陽の極まり今日の暁が陰の始まりにあたり 陽・陰の時空間が ガランと入れ替わるので 身体がそれに慣れるまでの間 中だるみの時期となります。
 因みに6月1日が甲子日陰遁の始まりであったのは 昭和13年 80年前のことです。8は日本の国の聖数であり 宇宙ともつながる数字。ここに 今年の6月1日は意義深いものがございます。
 人は元より地球上の生きとし生けるものは 天地の恵み 即ち 天地の気を頂きながら 日々を過ごさせて頂いております。梅雨の時季は 人を中心に考えますと うっとうしい時期ですが 樹々や農作物にとっては 天の恵みになります。先人たちは 梅雨をうっとうしいとは感じず むしろ天の恵みととらえて大自然と共に生きてまいりました。梅雨は 雨が降り続く。視点を変えますと 「あめ」は天地の気。つまり1年の中で 最もまとまって 天地の気を頂きやすい時期となります。ただ 陽の光を頂きにくくなります。だから 視点を変えても 体が思うように 動かなくなることがあるのです。
 人は ある意味で 光合成をしますので 朝の陽の光は大切です。梅雨の晴れ間には できるだけ 陽の光を 浴びてください。陽の光を浴びれない時は 風を感じて心と身体を 休めてください。
 休むという字は人が 木に寄り添うと書きます。陰陽道で 木は陽の気であり 木は風であり 風の神さまを 表します。
 今月 皆様方には 雨の日には 普段以上に 風を感じて お元気に お過ごしください。

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