今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

令和元年6月の講話 『心1つで』

 愈々 来年 東京オリンピックが 開催されます。選手はメダルを目指して 日々ハードな練習をされています。そして 選手は 口を揃えて 「メダルを 目指します」と申されます。「メダルを目指してみます」とは言われないです。 メダルを目指しての「て」を付けるだけで 大きく意味が変わるからです。この場合「て」は 手足の「て」で 小手先・小手調べの「て」につながり 少しだけ目指してみようとなり そんな消極的な想いでは メダルを手にすることはできません。強い想いがあって初めて「メダルを目指します」と 言葉になるのです。この様に 心1つで言葉が変わり 目の前の 事象・作用が変わります。
 さて 今月は うっとうしい梅雨のシーズンに入ります。うっとうしいと感じるのは 人も植物同様 光合成をするからで(平成30年6月講話参照)毎日お日さまの光を浴びないと 陰うつになるのです。しかし この時期 田畑の農作物は 水を頂いて グングン成長します。水は 雨がもたらしてくれます。あめの「あ」は天を「め」は恵みを表し 「あめ」は天地の恵みを意味します。 つまり天地の恵みを頂いて成長した農作物を やがて人はありがたく頂く訳ですから 農作物と同じ生き物である人は むしろこの時期に農作物に対して 頑張って大きくなれよと 応援してあげる深い慈しみの心 「やまと心」が大切であると 感じます。
 いずれにせよ 想い1つで言葉や事象は変わります。プラスの言葉でプラスの事象・マイナスの言葉でマイナスの事象を引き寄せます。言霊の力であります。 日本の文化・伝統は 言霊の力を大切にしつつ そこに工夫・智恵を働かせます。例えば 梅雨のうっとうしい時期を 快適に過ごすための衣替えなどが そうであります。うっとうしいと感じやすいこの時期にこそ やまと心と智恵を働かせて 心1つで 色々変わるという想いで 今月も 愈々お元気に 爽やかにお過ごしください。  

過去の講話一覧