今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

令和元年11月の講和 『仁慈の心を伝世』

 先ずもって 聖寿の万歳を寿ぎ奉り 皇室のご安泰 国家の隆昌 地球・宇宙の安寧をお祈り申し上げます。
 今上陛下におかせられましては 先月二十二日 即位礼正殿の儀を 今月月十四・十五日には ご一代に一度の大嘗祭を ご斎行あそばされます。当社におきましても 奉祝の真をお捧げ申し上げるべく両日とも 当日祭を 斎行申し上げます。
 新しい元号「令和」は 万葉集の梅花の歌三十二首序文「初春の令月(れいげつ)にして 気淑(きよ)く 風和(かぜやわら)ぐ」からの出典であります。激動の昭和から 平らかな平成 そして令和に受け継がれて参りました。
 日本の国は神代からの 約束事や歴史を現代にまで伝えてきた国で 常に国民とともにあらせられる 天皇さまを中心に 日本という国が一つであるという 想いをこめて考えられたのが「令和」という元号であり 他の国に例の無い事なのです。
 風和らぐの 風は気の流れであり 気が和らいだ時空間を作り出すとの意味です。国民一人一人には 風の和らぐような気を 常に日々出しながら 日本の国を守り そして後世に伝えるという想いをもって 過ごして参る役目があります。
 この様に 昔から伝わる様々なことを 受け継ぎ 次世代へ伝えることを 伝世と申します。今年の風の言霊は 日本の心を意味する仁慈でありますが 今年限りではなく 皆様方には どうか仁慈の心を 生涯かけて伝世して頂ければ 幸いに存じます。  

過去の講話一覧