今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成27年3月 卒業と進気

 今年は元旦早々雪が積もる、本当に寒い冬でしたが、ようやく木々が芽吹き出す3月に至り、卒業式の時期を迎えました。卒業の卒の字には、物事を終える・修めると言う意味があり、この春各種学校をご卒業の皆様方には、心よりお祝い申し上げます。
 日本人は、一年を通じても、一生を通じても季節を大切に感じ、節目に重きを置いて生活を営んできた民族で、その表れが神社で季節ごとに行われるお祭りであり、人生儀礼である卒業式もまたその一つに挙げられます。つまり節目をその都度修め、更に次につなげ、一年・一生を過ごすのです。
 さて皆様方には、一年の計は元旦にありと心定めをされ、一年間の目標を立ててご生活され、達成された目標からご卒業されている訳です。そこで要となるのは、目標を定めた時や目標を達成された時の心の在り方です。「よしやるぞ」と言う『勇気』とそれを続ける『根気』によって物事が達成され、できたと言う『歓気』を味わえるのです。そして歓気は、更に次はこれを達成させたいと言う熱意の源である『進気』につながり、進気は『神気』に通じるのです。この神気こそが、神様の御心であり、更なるご加護を頂く事ができるのです。
 この春ご卒業の多くの方々始め、本日ご参列の皆様方には、どうぞ進気をお大切にお過ごし頂きますよう、心からお祈り申し上げます。

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