今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成29年6月『素直と感謝で感性豊か』

早いもので 今年も 折り返しの6月を迎えました。陽の気の極り 陰の気の始まり(27・28年6月講話ご参照)梅雨の時季到来です。
古来 先祖たちは 日本の四季おりおりの 季節に応じた生活を営んで参りました。自然に逆らうことなく 自然を敬い 自然に生かされ共生して参りました。
今更ながらですが 自然に生かされている 自然と共生しているとは 一体どのような意味でしょう?何を根拠にこのようなことが言えるのでしょう?
人は 呼吸をします。酸素を吸って 二酸化炭素を出します。酸素は森の樹々が作り出し そのお礼に人は 二酸化炭素を樹々に贈ります。樹々との共生です。この時期の沢山の雨は 野山に降り注がれます。やがて 野山のミネラルたっぷりの水は川となり 海に注がれ 海中のプランクトンは これにより成育され それを魚貝が食し その魚貝によって人は成育されます。
言わば雨によって 人は生かされているのです。自然と共生し自然に生かされていると言えるのです。
梅雨の時季は 人を中心に考えますと うっとうしい時期ですが 樹々や 農作物にとっては 天の恵みになります。
先人たちは 梅雨をうっとうしいとは感じず むしろ天の恵みととらえて この時季に合わせて稲作りに仕えてきました。大自然が織りなす四季や事象は とらえ方 感じ方次第で 如何様にもなります。
梅雨をうっとうしいととらえると それはストレスとなり 自身の心身を痛めつけます。樹々や農作物が喜んでいると感じれば 心身はリラックスできます。
この様に 感じる心を 感性と申しますが 四季豊かな日本に生まれ育った日本人は 元々感性が豊かな民族でした。
感性が豊かになると より神様に近づけます。感性を豊かにする一番の近道は いつも 素直な気持ちと 感謝の心で居ることです。この2つにより神様に近づけることができ 逆に神様から一層のご加護を頂けるのです。
今月は中だるみの時期ですが 皆様方には 大自然に生かされているという感性で心身を喜ばせ 素直な気持ちと感謝の心で お元気にお過ごし下さいます様 お祈り申し上げます。

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